シリコンバレーを中心に投資と事業開発を行うSV FRONTIERと、 株式会社VOYAGE GROUPで立ち上げた、 日米のFinTech企業を対象とした投資ファンドです

  1. Media
  2. 229 view

【スマートバンク】CXO takejunの最新Post:デザイナー起業家、二周目のはじまり

フリマアプリ「フリル」の共同創業者である3名が新たなに展開するB/43は、「家計簿アプリ」と「Visaプリペイドカード」がセットになった「家計簿プリカ」という新しいサービス。毎月の予算をカードにチャージして日々の支払いをすることで、自動で記録され、見える化されるので、支出管理をかんたんに継続することができます。

共同創業者/デザイナーtakejuneさんの最新Postには、デザイナーとしての思いが熱く語られています。

(前略)

■なぜこれを作ったのか

ひとことでいうと「多くの人が使える」「キャッシュレスで」「支出管理を継続できる」方法がまだ存在しないんじゃないか?と思ったんですよね。ターゲット層へのインタビューを重ねていくと、マジメに家計管理をしようとする人ほど、結局のところ現金管理になってしまっている現状があるように見えました。

紙であれアプリであれ、手入力での管理は継続するのに意志の力が必要です。

翌月に請求の来るクレジットカード決済を、節度を持って使うには記憶力や自制心が必要です。

それらすべてが必要のない支出管理方法が、キャッシュレス時代に合わせて生まれる必然性があるんじゃないかと思いました。

だから、B/43はどちらかというと「持たざる人」のために設計されています。決めた事をやりぬく意志力を、高い自制心を、豊富な金融資産を「持っている人」にとっては、必要のないサービスかもしれません。

https://takejune.com/posts/next

■既存の金融サービスへの想い

また個人的には、既存の金融サービスに対するもどかしさがありました。それは特定の企業に向けられたものというよりは「金融機関の組織・目線でつくられている」「サービスを複雑で分かりにくくするほど儲かる」という構造に対して感じたものです。

だから「ふつうの人の知識を前提に・なじみのある言葉やUIで作られている」「技術によってユーザーの長期的な幸福度を最大化する(そして利益を生む)」というチャレンジをこの分野でやりたいし、だからこそ「チャレンジャーバンク」「ネオバンク」「デジタルバンク」といった海外のバズワードをユーザーに押し付けるのではなくて、生活者目線でサービス提案していきたいなーと思います。

最初はニッチなサービスにはなりますが、少しずつ問題解決の幅を広げて、多くの人に使ってもらえるようなサービスにしていくつもりです。

https://takejune.com/posts/next

■「かんたん」を生み出す文化

そんな感じで、サービスが「かんたんそうに見える」ことや実際に「かんたんに使える」ということには並々ならぬ想いがあります。

作ってみてわかったんですが、金融サービスって実際複雑なものなんですよね。複雑なものを素直に作ると、複雑なプロダクトになってしまうので、多くの人が「かんたん」と思うためには工夫が必要です。そこで…

・なるべく日常の言葉で語ること

・一度に多くの、難しい情報を伝えないこと

・慣れ親しんだUIを採用すること

あたりをチーム全体で気にかけるようにしています。具体的には設計中のUIをこまめにシェアする。わかりにくさを感じる点があればコメントする。もらった指摘はかならず検討する。

これを続けていると、時にはレビュー済みのデザインや実装済みのコードを破棄しなくてはならないこともあります。でもそれを恐れず何度も何度もわかりやすさについて考えること。それを普通の状態にすること。それを創業時からやり続けて文化にしていく事でしか「かんたん」を生み出し維持し続けることはできないのではないかと考えています。

(もちろん定量的なデータ分析の基盤も「ふつう」以上に整備されています。そこは両輪です。)

https://takejune.com/posts/next

(中略)

■空想を現実に、プロダクトを事業に

起業してプロダクトを作っていくというのは、自分の空想を現実として形作っていくプロセスであるとも言えます。幼い頃から空想家だった自分にとっては、ある意味天職かもしれません。自分の脳内だけに存在した魔法が現実世界に影響を及ぼしていくような奇妙な感覚には、中毒的な魅力があります。

「プロダクトで世界を変える」というのは行き過ぎた思い込みとしても、世界が求めるモノに形を与えたり、それが生まれる時期を早められたりという感覚は本当にあるんですよね。今回もそれを体感したくてやってるみたいなところは大いにあります。

もちろん、現実にはそれが受け入れられないことの方が多いですし、もし多くのユーザーを得られたとしてもそれが事業として利益を生み出さなくては、持続的に価値を提供し続けることができませんよね。空想を現実にするには、プロダクトを事業に昇華することもセットで必要なわけで、大変です。

今回もコストを無視すれば、最初からもっと機能を増やせたり、品質を高められたり、スピードを上げられたり、作るのが楽だったりする場面もあったんですが、いろいろとケチって工夫を重ねていいプロダクトというだけでなく、いいビジネスになるようにがんばっています。個人的にはそこまで含めてサービスデザイン、そこまで含めてプロダクトマネジメントかなーと思っています。

https://takejune.com/posts/next

(後略)

Mediaの最近記事

  1. 【Paddle】エイチーム、Paddle社の株式を取得し、連結子会社化!

  2. 【VENTENY】12月15日インドネシア証券取引所へ上場!

  3. 家計簿プリカ「B/43」がGoogle Play ベスト オブ 2022「生活お役立ち部門…

  4. 【 VENTENY 】2022年11月18日、インドネシア証券取引所への上場が原則、承認。…

  5. SV-F Catalyst #2 開催報告(2022/8/3)

関連記事

PAGE TOP